「映像特典(5)ピクチャー・イン・ピクチャー」
これまで特典映像のいくつかについて話をして来ましたが、今回紹介するのはBlu-ray版のみに入っているものです。
その名は「ピクチャー・イン・ピクチャー」。
Blu-rayの大容量、そして本編を流しながら別の映像を流せる機能を活かしたこの特典、詳しく説明させていただきます。
このモードで本編を鑑賞すると、画面に複数のアイコンが並んで表示されます。
各アイコンは「ビデオコンテ」、「モーションキャプチャー」、「アニマティクス」に割り振られております。
ビデオコンテとは、文字のみで構成されている台本をもとに描かれた絵コンテをビデオ撮影し、映像として見られるものです。「動く絵コンテ」という感じのものです。
モーションキャプチャーは絵コンテをもとに、マーカーという小さな物体をちりばめた全身タイツを着た役者さんの動きを撮影し、データを取得する工程です。
アニマティクスとは、モーションキャプチャーで捉えた役者さんの動きをそれぞれの登場キャラクターのCGモデルに当て込み、CGキャラクターが動いて見える、まだとても荒いCG映像です。キャラクターのみならず、背景のCGも完成からは程遠く、エフェクトも最低限しか表示されず、あくまでも動きやカメラアングルを確認するためのものです。この段階からCGのクオリティーを上げ続け、最終的なビジュアルまで仕上げていきます。
話をアイコンに戻します。
本編を観ながらそれらのアイコンを選ぶことで、画面上にウィンドウが表示され、その中に選んだアイコンの映像が映し出されます。
例えば、本編を観ながらアニマティクスのアイコンを選べば、ウィンドウの中にその場面のアニマティクスが流れるわけです。
しかも、アニマティクスを映し出している最中に急に「ここって絵コンテ段階ではどうなっていたんだろう?」と思ったらビデオコンテアイコンを選び、ウィンドウ内の映像をビデオコンテに切り替えることが出来ます。本編の上映を途中で止めることなく、です。
アニマティクスに関しては本編の長さと同じだけ(=エンドクレジット等を除く全編)収録しているのですが、ビデオコンテに関してはその後カットされたシーン、モーションキャプチャー時に現場で内容が変わったシーンがあるので、存在しないパートがあります。モーションキャプチャーに関してもモーションキャプチャー抜きで作られるシーン(飛行機が空を横切るところ、PCモニターがアップになるところ等々)に関しては存在しません。
画面上のアイコンの点灯具合を見ればそのカットのビデオコンテやモーションキャプチャー映像が存在するか把握出来ます。例えば、ある瞬間にアニマティクスとビデオコンテとモーションキャプチャーのアイコンが全て点灯していれば、3つとも映像が存在し、選択可能であることを意味します。別の瞬間、アニマティクスとモーションキャプチャーのアイコンだけが点灯していてビデオコンテのアイコンが消えていれば、その瞬間に該当するビデオコンテが存在せず、アニマティクスとモーションキャプチャーしか選べないことになります。
本編を鑑賞しながら、一度も本編を止めることもなく、同時に3バージョンの途中過程の映像を観られるなんてすごくありません?
業界的にもかなり画期的なことだと自画自賛したくなっちゃいます。
この贅沢な特典だけでもBlu-ray版が欲しくなるでしょ!
一見の価値ありです。
執筆:D
その名は「ピクチャー・イン・ピクチャー」。
Blu-rayの大容量、そして本編を流しながら別の映像を流せる機能を活かしたこの特典、詳しく説明させていただきます。
このモードで本編を鑑賞すると、画面に複数のアイコンが並んで表示されます。
各アイコンは「ビデオコンテ」、「モーションキャプチャー」、「アニマティクス」に割り振られております。
ビデオコンテとは、文字のみで構成されている台本をもとに描かれた絵コンテをビデオ撮影し、映像として見られるものです。「動く絵コンテ」という感じのものです。
モーションキャプチャーは絵コンテをもとに、マーカーという小さな物体をちりばめた全身タイツを着た役者さんの動きを撮影し、データを取得する工程です。
アニマティクスとは、モーションキャプチャーで捉えた役者さんの動きをそれぞれの登場キャラクターのCGモデルに当て込み、CGキャラクターが動いて見える、まだとても荒いCG映像です。キャラクターのみならず、背景のCGも完成からは程遠く、エフェクトも最低限しか表示されず、あくまでも動きやカメラアングルを確認するためのものです。この段階からCGのクオリティーを上げ続け、最終的なビジュアルまで仕上げていきます。
話をアイコンに戻します。
本編を観ながらそれらのアイコンを選ぶことで、画面上にウィンドウが表示され、その中に選んだアイコンの映像が映し出されます。
例えば、本編を観ながらアニマティクスのアイコンを選べば、ウィンドウの中にその場面のアニマティクスが流れるわけです。
しかも、アニマティクスを映し出している最中に急に「ここって絵コンテ段階ではどうなっていたんだろう?」と思ったらビデオコンテアイコンを選び、ウィンドウ内の映像をビデオコンテに切り替えることが出来ます。本編の上映を途中で止めることなく、です。
アニマティクスに関しては本編の長さと同じだけ(=エンドクレジット等を除く全編)収録しているのですが、ビデオコンテに関してはその後カットされたシーン、モーションキャプチャー時に現場で内容が変わったシーンがあるので、存在しないパートがあります。モーションキャプチャーに関してもモーションキャプチャー抜きで作られるシーン(飛行機が空を横切るところ、PCモニターがアップになるところ等々)に関しては存在しません。
画面上のアイコンの点灯具合を見ればそのカットのビデオコンテやモーションキャプチャー映像が存在するか把握出来ます。例えば、ある瞬間にアニマティクスとビデオコンテとモーションキャプチャーのアイコンが全て点灯していれば、3つとも映像が存在し、選択可能であることを意味します。別の瞬間、アニマティクスとモーションキャプチャーのアイコンだけが点灯していてビデオコンテのアイコンが消えていれば、その瞬間に該当するビデオコンテが存在せず、アニマティクスとモーションキャプチャーしか選べないことになります。
本編を鑑賞しながら、一度も本編を止めることもなく、同時に3バージョンの途中過程の映像を観られるなんてすごくありません?
業界的にもかなり画期的なことだと自画自賛したくなっちゃいます。
この贅沢な特典だけでもBlu-ray版が欲しくなるでしょ!
一見の価値ありです。
執筆:D
2008-12-02 20:56